鈴木祐さんの『最高の体調』を、休職中の私が実際に生活へ取り入れてレビューします。
先に断っておくと、この記事は本の要約ではありません。中身をぜんぶ書き写すようなことはしません(それは著者の本を読むのが一番です)。
ここで書くのは、「休職して“休んでいるのに回復しない”時期に読んで、実際にやってみて効いたこと・正直イマイチだった点・どんな人に向くか」という、当事者目線の評価です。
結論から言うと、「休むだけでは足りない」と気づかせてくれた一冊でした。ただし人を選ぶ本でもあります。その理由も正直に書きます。

※この記事は休職を経験した個人の感想であり、専門的な診断・治療に代わるものではありません。治療中の方は、実践の前に必ず主治医にご相談ください。
『最高の体調』はどんな本か(要点だけ)
詳しい中身は本に譲りますが、私が受け取ったこの本の芯は「炎症」と「不安」という2つの言葉に集約されます。
現代人の不調の背景には、体の中でくすぶる慢性的な炎症と、先の見えない漠然とした不安があり、この2つが悪循環を作る——というのが本書の見立てです。

だから著者は、睡眠・食事・自然・運動・つながりといった“土台”を整えることを勧めています。
なお、うつと体の炎症の関わりは近年研究が進んでいますが、「これで確定」と言える段階ではなく、「そうした関連を指摘する研究もある」という留保つきで読むのが正確です。
本書もその点では、断定ではなく「こう考えられる」という書き方をしています。
適応障害・うつで休職した直後に何をすべきかは、別記事適応障害・うつ病で休職したら最初にやることにまとめています。この本が効くのは、そこから少し落ち着いた「体調を立て直したい」段階です。

休職中に実践して「効いた」と感じた5つ
本書の勧めのうち、休職中の私でも無理なく試せて、やってよかったと感じた5つを、評価コメントつきで挙げます。
実際の細かい体験談は長くなるので、note(休職中の過ごし方の記録)に別途まとめました。ここでは“レビュー”として要点だけ。
- 睡眠:夜に照明を落とすだけでも入眠のしやすさが変わった。効果を実感しやすく、まず試す価値あり(※理想の7〜9時間は私は達成できず。後述)
- 食事:発酵食品・食物繊維を「ゆるく意識する」だけでも取り入れやすい。厳格な制限より続くので、休職中の乱れた食生活の立て直しに向く
- 自然:近所の公園散歩から始められる手軽さが良い。お金も気力もかからない第一歩として優秀
- 運動:軽いウォーキングから、という段階論が休職中の体に合っていた(※強度を上げる時は専門家と相談。後述)
- つながり:大人数より「一人の信頼できる相手」を重視する考え方に救われた。休職中の孤独対策として、この視点は特に効いた

体を動かせるくらい回復してきた時期の準備は復職前にやっておきたい3つの準備もあわせてどうぞ。
正直、私には「イマイチ」だった点
レビューなので、良かったところだけでなく引っかかった点も書きます。ここが人を選ぶ理由です。
- 理想の数値が“できない自分”を刺激する:睡眠7〜9時間などの目安は、子育て中の私にはまず不可能でした。真面目な人ほど「できない自分」を責めてしまいかねない。“できる範囲でいい”という前提を自分で足さないと、逆にしんどくなる本です
- 情報量が多く、休職直後の消耗期には少し重い:科学的な話がしっかりある分、頭がうまく働かない時期には読み進めるのがきつい場面も。回復が少し進んで、活字を読む余力が戻ってからのほうが入りやすいと感じました
- 即効性はない:どれも地味で地道な習慣です。「今日読んで明日ラクになる」類ではありません
こんな人におすすめ/おすすめしない
- おすすめ:休職して少し落ち着き、「安静だけでは物足りない、体の土台から整えたい」と思い始めた人/完璧主義をゆるめて“できる範囲”で取り組める人
- 今は待った方がいいかも:休職したてで、活字を読むのもつらい消耗期の人(まずは休むのが最優先。この本は回復が少し進んでから)

休職中の過ごし方そのもの(体験ベース)は休職中の過ごし方|やってよかったこと・やらなくてよかったことに、収入面の不安は傷病手当金はうつ病でもらえる?にまとめています。
まとめ
『最高の体調』を休職中にレビューして、残った評価は次の3点です。
- 「休むだけでは悪循環は止まりにくい」と気づかせてくれる。土台(睡眠・食事・自然・運動・つながり)を小さく整える発想が得られる
- 人を選ぶ本。理想の数値に振り回されず“できる範囲で”読める人、回復が少し進んだ人に向く
- 実践の可否や運動の強度アップは、必ず主治医・カウンセラーと相談しながら。回復段階に合わせることが最優先

私の具体的な実践の記録(休職中の過ごし方)はnoteにまとめています。
本の芯だけ受け取って、あとは自分のペースで——という読み方が、休職中にはちょうどよかったです。
気になった方は、回復のペースに合わせて無理のない範囲でどうぞ。
※この記事は休職を経験した個人の感想であり、専門的な診断・治療に代わるものではありません。実践の前に、また治療中の方は、必ず主治医にご相談ください。
