復職前の準備を進めたいけれど、何から手をつけていいかわからない
——そんな漠然とした不安が消えない方も多いのではないでしょうか。
私自身、現在うつ病で休職中です。
主治医からは復職に向けた合意をもらい、来週は産業医との面談を控えています。

その立場から、「復職前にやっておきたい3つの準備」を、いま整えていることベースでまとめました。
※本記事は個人の体験と整理に基づく情報共有です。医学的な判断・診断は、必ず主治医や産業医にご相談ください。
復職前の不安は「準備不足」が9割

復職前の不安の正体は、多くの場合「何を準備していいかわからない」という曖昧さにあります。
たとえば私の場合、休職に入った直後は「いつ復職できるのか」「収入はどうなるのか」「会社にどう伝えればいいのか」といった疑問が一気に押し寄せました。
しかし時間が経ち、主治医との対話を重ねるうちに、不安の中身が少しずつ整理されてきました。
つまり「準備すべきことが見えていない状態」が、不安を必要以上に大きくしていたのだと感じます。
厚生労働省のこころの耳でも、職場復帰支援の流れや相談窓口がまとめられており、復職前の準備の全体像を把握する助けになります。
逆に言えば、準備項目を分解して一つずつ整えれば、不安の総量は確実に減らせます。
そのため復職前のいま、私が取り組んでいる3つの準備をご紹介します。
復職前にやっておきたい3つの準備

準備項目は人によって変わりますが、私が主治医・産業医・会社との対話を踏まえて整理した3つはこちらです。
① 生活リズムの再構築

休職中は、起床・就寝時間が乱れがちになります。私もそうでした。
そのため復職前のいま、最優先で整えているのは生活リズムです。
具体的には、出社時間から逆算した起床時間に毎日合わせています。
たとえば9時始業なら、6時起床・7時朝食・8時出発のリズムを、復職の3〜4週間前から少しずつ整えています。

また、通勤シミュレーションも有効だと感じています。
実際に出社時間と同じ時間帯に、自宅から会社の最寄り駅まで往復してみる。
これだけで「混雑のリアル」を事前に体験できます。
なお朝起きるのが難しい時期は、こちらの記事で整理した7日間リセットの考え方が参考になります。
また、生活リズムを整える基盤として、休職初期に私が実践した心身リビルドの「したこと・しないこと」もあわせて参考になると思います。
② 主治医・産業医・会社の3者連携の確認

復職には、主治医・産業医・会社の3者の合意が必要です。
私の場合、主治医からは復職可能の合意を先にもらい、来週産業医面談を控えています。
そのうえで、各面談に持ち込む情報を整理しています。
- 主治医:現在の体調・睡眠・生活リズムの記録
- 産業医:業務内容・労働時間・通勤負荷の確認希望項目
- 会社:希望する業務内容・残業免除や時短勤務の可否
事前に整理しておくと、面談の場で抜け漏れなく相談できます。
とくに産業医面談は、会社側との橋渡しになる重要なステップです。
短時間で的確に状況を共有するには、事前準備が成果を左右すると感じています。
③ 復職後3ヶ月のセーフティネット設計

復職後すぐに体調が安定するとは限りません。
そのため復職前のいま、「再び体調を崩した場合の備え」も整理しています。
具体的には、以下のような項目を確認しています。
- 傷病手当金の支給期間(最大1年6ヶ月)の残期間
- 再休職時の手続きと、傷病手当金の再支給条件
- 会社の就業規則上の復職猶予期間・段階的復職制度の有無
- 勤務時間の短縮や残業免除の申請手順
これらを事前に把握しておくと、「もしも」の時に慌てずに動けます。
とくに傷病手当金の制度面は複雑なので、受給額の計算方法や別記事でまとめた申請方法・支給条件もあわせて確認しておくと安心です。

復職前の準備で、逆にやらなくていいこと3つ

復職前は「あれもこれも準備しなきゃ」という気持ちになりやすいですが、私の場合は意図的に「やらないこと」も決めています。
① 完璧な体調回復を待つこと
「100%元気になってから復職する」と考えると、いつまでも踏み出せません。
主治医・産業医が「復職可能」と判断するレベルは、必ずしも「全快」ではないと感じています。むしろ「日常生活に支障がなく、業務に耐えうる状態」が判断基準のようです。
そのため、完璧を目指しすぎないことを意識しています。
② 業務内容を細かくキャッチアップすること
休職中に「業務の遅れを取り戻さなきゃ」と焦って資料を読み込もうとした時期もありました。
しかし結果的に、復職前の段階で業務に深く触れすぎると、再び負荷がかかってしまうと感じます。
キャッチアップは復職後、上司や同僚と相談しながら段階的に進めるのが現実的です。
③ 過度な謝罪や説明の準備
「休んでしまって申し訳ない」「迷惑をかけた」という気持ちから、復職時の挨拶を細かく考えすぎる方も多いと思います。
私の場合は、シンプルに「ご迷惑をおかけしました。これからまたよろしくお願いします」程度で十分だと考えています。
過度に細かい説明は、自分にも周囲にも余計な負荷を生むと感じています。
復職前の最終準備:復職初日の心構え

復職初日は「いつもの1日に戻る日」ではなく、「新しいリズムを始める日」と捉えるようにしています。
具体的には、以下のような姿勢を意識する予定です。
- 定時に帰る(残業しない)
- 無理な業務量を引き受けない
- 体調の変化を毎日メモする
- 週1回、主治医と振り返りの時間を持つ
復職初日に頑張りすぎると、その後の数週間で反動が出ると言われています。
そのため最初の1ヶ月は、意識的にペースを落とすつもりです。
なお休職そのものに不安を感じている方は、まず最初の整え方をまとめたこちらの記事もあわせてご覧ください。

まとめ:復職前にやっておきたい3つの準備

復職を控えた一人として、いま私が整えている復職前の準備3つをまとめました。
- ① 生活リズムの再構築(起床時間・通勤シミュレーション)
- ② 主治医・産業医・会社の3者連携の確認
- ③ 復職後3ヶ月のセーフティネット設計
そして同じくらい大切なのが、「やらなくていいこと」を決めることです。
完璧な体調回復を待つこと・業務の細かいキャッチアップ・過度な謝罪準備。これらを手放すと、復職前の心の負荷が軽くなると感じています。
復職は、「いつもの自分に戻る」のではなく、「新しいリズムを始める」プロセスだと捉え直すと、少しだけ気が楽になります。
同じように復職を控えている方の参考になれば幸いです。


