「もう辞めたい」——休み明けの月曜の朝、本気でそう思った日があります。
「GW明け 辞めたい」——連休明けにそう感じた30代は、私だけではないはずです。
過去に電車のなかで退職代行や転職サイトを開いていた自分がいました。
2026年のGW中には、退職代行への依頼が1社で150件殺到したというニュースもありました。
でも、私が「いや、ちょっと待った」と踏みとどまれたのは、3つの行動を試したからでした。
結果、私は退職ではなく「休職」という第3の選択肢を選び、復職に向けての準備の最中です。
本記事では、衝動的に辞めたくなった30代の私が試した3ステップと、選択肢に加えてほしい休職について、体験ベースで共有します。
「辞めるな」という説教ではなく、衝動を否定せず一度保留する具体的な手順を整理しました。
GW明けに「辞めたい」が爆発する3つの理由——あなただけじゃない

GW明けに辞めたい気持ちが急に膨れ上がるのは、構造的な理由があると感じています。私が振り返って整理した範囲では、大きく3つの要因が重なっていました。
理由1:連休で休んだ反動
休暇でしっかり休むと、平日の張り詰めた状態との落差が一気に可視化されます。
「あの状態に戻るのか」と思った瞬間、足が重くなる。
私の場合、週末の夜から動悸が始まっていました。
理由2:平日に押し殺していた違和感が顔を出す
普段は「今日を乗り切ること」で精一杯で、本当の違和感はぼかしています。
連休で頭に余白ができると、その違和感がはっきり輪郭を持って現れる。
これは私にも、周りの何人かにも共通していました。
理由3:季節的な要因(五月病)が重なる
4月の環境変化で蓄積した疲労が、5月のタイミングで一気に表面化する。
GW明けは、五月病と退職衝動が重なる時期だと感じます。
2026年のニュースでは、ホワイト企業でも退職衝動が起きていると報じられていました。
職場の良し悪しだけが理由ではない、もっと構造的なものなのだと思います。

GW明けの衝動退職|30代特有の3つのリスク

退職は本人の自由ですし、私自身も「辞める選択を否定するつもりはまったくない」と感じています。
ただ、衝動的な判断には30代特有のリスクがあると、自分の経験から思います。
リスク1:転職市場の30代は「即戦力」要求が強い
20代であれば「ポテンシャル採用」が成立しますが、30代になると即戦力としての実績や専門性が問われます。
空白期間が長くなるほど、次の選考でその説明を求められる場面が増える印象です。
衝動で辞めて「とりあえず休もう」が長期化すると、再就職の難易度がじわじわ上がります。
リスク2:家計の固定費は20代より重い
家賃・保険・税金・場合によっては住宅ローンや家族の生活費——30代の固定費は20代の頃より大きくなりがちです。
退職して収入が止まると、貯金の取り崩しスピードは想像以上に速い、と私は実感しました。
リスク3:メンタル不調の状態で下した判断は、後で揺れやすい
これが一番大きいリスクだと感じています。
気分が落ち込んでいる状態の判断は、回復してから振り返ると「あの時の自分は冷静じゃなかった」と思うことが多い。
退職は元に戻せない判断なので、判断する自分の状態がフラットかどうかが重要です。
「辞めたい」を一度保留する3ステップ|私が実際にやったこと

ここからが本記事のコアです。私が衝動を保留するために試した3ステップを、具体的にお伝えします。
ステップ1:GW明け1週間の決断封印
ステップ1:GW明けの最初の1週間は、退職に関わる決断を一切しない
退職届を出す、退職代行に申し込む、転職サイトに登録する——これらをすべて1週間封印しました。理由はシンプルで、「衝動が一番強いタイミングで決断しないため」です。
具体的には、退職代行のサイトをブックマークから削除し、転職アプリの通知をオフにしました。
「決断しない」を物理的にサポートする環境作りです。
1週間経っても「やっぱり辞めたい」気持ちが残っていたら、それは衝動ではなく本心の可能性が高い、と自分にルール化しました。
ステップ2:辞めたい理由を3カテゴリに分類
ステップ2:「辞めたい理由」を紙に書き出して、3カテゴリに分類する
1週間の間に、辞めたい理由を全部紙に書き出しました。それを以下の3カテゴリに分類します。
- 仕事内容の問題(業務内容が合わない・成長を感じない・適性が違う等)
- 人間関係の問題(上司・同僚・取引先との関係性等)
- 体調・メンタルの問題(睡眠が取れない・食欲がない・気分が落ち込む等)
この分類が重要なのは、それぞれ取るべき行動が違うからです。
仕事内容の問題なら部署異動や転職検討、人間関係の問題なら距離を取る工夫や転職検討。そして体調・メンタルの問題なら——まず治療と休養が先で、退職判断はその後です。
ステップ3:休職という第3の選択肢を検討
ステップ3:体調・メンタルが上位にあるなら「休職」を選択肢に入れる
私の場合、書き出してみると体調・メンタルの問題が上位3つを占めていました。
仕事内容や人間関係の不満も書きましたが、それは「体調が万全じゃないから余計にしんどく見えている」可能性も否定できないと感じました。
そこで私が選んだのが、「退職する前に、まず休職してフラットな状態に戻ってから判断し直す」という第3の選択肢でした。

休職という第3の選択肢|真剣に検討するためのチェックリスト

休職という選択肢は、私が実際に選んでみて「もっと早く知っておきたかった」と感じた制度です。退職と違って元に戻せる選択であり、収入面でも傷病手当金という支援制度があります。
休職を真剣に検討するべきかを判断するためのチェックリストを、私の経験から整理しました。
- 睡眠が継続的に乱れている(寝つけない・夜中に何度も起きる・朝起きられない)
- 食欲が安定しない(食事が砂を噛むよう・体重が短期間で増減した)
- 休日も気分が晴れない・趣味が楽しめない状態が2週間以上続いている
- 朝になると会社のことを考えて動悸や涙が出る
- 「死にたい」とまではいかないが「消えたい」気持ちが頭をよぎる
これらのうち1つでも当てはまる場合は、まず主治医への相談を強くおすすめします。診断書が出れば、休職という選択肢が現実的に動き始めます。
休職に入る前後の流れや、活用できる支援制度については、以下の記事で詳しく整理しています。



それでも辞めると決めた時、後悔しないための動き方

3ステップを踏んだ上で、それでも退職という結論になった場合は、その判断はもう「衝動」ではなく「決断」です。私はその決断を尊重します。
後悔しない退職のために、最低限押さえたいのは以下の3点だと感じています。
1. 円満退職を目指せるなら目指す
業界が狭い場合、退職時の振る舞いが将来の転職や取引に影響することもあります。可能な範囲で、引き継ぎや退職時期の調整は丁寧に進めるのが、私の見てきた範囲では結局得をする選択でした。
2. 退職代行という選択肢も否定しない
会社との直接対話が難しい状況——上司から退職を引き止められて精神的に消耗するケースや、ハラスメントが絡むケースなど——では、退職代行が合理的な選択になることもあります。「使うべきか使わないべきか」を一律で論じるよりも、自分の状況に合うかで判断すれば良いと感じます。
3. 退職前に「辞めた後の3ヶ月」をシミュレーションする
失業給付がいつから入るか、保険・年金の切り替え手続き、当面の生活費の見通し——退職前にこれを書き出しておくと、辞めた後のメンタル安定度が変わります。
「辞める」前に見ておきたい30代の家計コスト

辞める・休む・続けるのどれを選ぶにしても、30代では「家計の見通し」が判断の前提になります。私自身、休職を決断する前にまずやったのが家計の見える化でした。
具体的には、家計簿アプリで月の支出を可視化し、「収入が止まった時に何ヶ月持つか」を概算します。傷病手当金が出るなら標準報酬月額の約3分の2が目安、失業給付なら退職前の賃金と離職理由で給付額が変わります。
家計の数字が見えていると、「絶対に今すぐ辞めないと無理」が「3ヶ月くらいなら持ちこたえられる」に変わることもあります。判断のフラットさを取り戻す材料として、家計の可視化は強力です。


まとめ|GW明け辞めたい衝動を保留する勇気

GW明けに「辞めたい」が爆発するのは、あなたの弱さや甘さではありません。連休の落差・押し殺していた違和感・五月病の重なり——構造的な理由があります。
その衝動を否定する必要はないと感じています。ただ、衝動のまま元に戻せない判断をしてしまう前に、3ステップだけ試してほしい。
1週間の冷却期間、3カテゴリへの分類、休職という第3の選択肢の検討——
この順番で進めるだけで、判断のフラットさは大きく戻ってきます。
3ステップを経た上で、それでも辞める結論になったなら、その決断は衝動ではありません。
私はその決断を尊重します。本記事が、衝動の波が一番高いタイミングで一度立ち止まる材料になれば嬉しいです。
公的なメンタルヘルス相談窓口は、厚生労働省の働く人のメンタルヘルス・ポータルサイト「こころの耳」で案内されています。
ご利用上の注意
- ※本記事は筆者の個人的な休職・復職体験に基づく内容であり、特定の医療行為・退職判断・退職代行サービスの利用を推奨するものではありません。
- ※体調・気持ちの変化に関する判断は、必ず主治医にご相談ください。
- ※休職制度・傷病手当金・失業給付の運用や条件は、勤務先や加入している健康保険・雇用保険によって異なります。
- ※記載した制度内容は2026年5月時点の一般的な情報です。最新の正確な情報はお勤め先や各公的機関の公式情報をご確認ください。
- ※「死にたい」「消えたい」気持ちが強い場合は、ためらわず主治医・かかりつけ医・公的相談窓口(よりそいホットライン等)への連絡をご検討ください。


